伊丹の高校受験情報
- 2017.06.26内申点の“都市伝説”を追う~兵庫2学区&伊丹の近隣事情~
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こんにちは!高校受験専門の個別指導 学習教室サクセス塾長の岩田です。
さて今回、「内申点」という言葉について説明したいと思います。
「内申点」ってイメージがちょっと先行した言葉で、“先生に従順で、好かれていれば点数が高くなる”とかなどの印象がつきまとうものです。
生徒会をすると内申点が上がる?
部活を辞めると内申点が下がる?
英検・漢検を取ると内申点に加算される?
部活でキャプテンをすると推薦がもらいやすくなる?
などその一例です。まことしやかに語り継がれているものは、もっと色々あるんですけどね…(^^;)
いわゆる内申点について、”都市伝説のように”(笑)噂されることが色々あります。
上に挙げたのはその一例ですが、
きっちりと兵庫県の入試制度に基づいて、これらの“噂”にお応えしていきたいと思います。
内申点とは、「先生に好かれているか」などが数値化されるものでは決してありません。
では何か?
公立の一般入試における内申点とは「通知表の数値」です。
あくまで通知表の数値です。いわゆる素行とは切り離して下さい。
例えば数学が「4」だったとか、美術が「5」だった、とかまさにその数値を点数化したものです。
ただ、状況別に考えないといけない部分もありますので、兵庫県のケースとして、以下のように場合分けしてお伝えしたいと思います。
(1)公立高校の一般入試
これが最もよく言われる「内申点」ではないでしょうか。3月の公立高校の一般入試では、以下の計算式によって、「持ち点」となって受験時に加算されます。
当日のテスト(50点×5科目)と同じ比率で学校での成績が点数化されます。
英数などの主要5教科は×4倍、美術等の実技教科は×7.5倍されます。これにより、個人ごとの内申点が出されます。
兵庫県の場合は、中3の1~2学期が点数化されます。
ざっとでお伝えするとオール3の子は「150点」、オール4だと「200点」となります。
(2)推薦入試・特色選抜
2月にある推薦入試や特色選抜入試でも学校成績(=いわゆる内申点)が加味されます。ただ、(1)の一般入試の際のような計算式はありません。各学校の配点は基本的に非公開です。
ただ、一般入試の時のように、少なくとも入試の点の「半分以上」が内申点であると考えておいて間違いはありません。
推薦などの場合は普通、面接があります。
面接の際、生徒会活動や部活のキャプテンなどを頑張った経験があれば、やはり評価されますし、英語科であれば英検の合格級も点数化されている可能性もあります。
(3)私立入試
私立の合否は基本的に「当日一発勝負」ですが、最近は学校成績も“ある程度”加味するところが増えてきています。各高校がどのような形で中学での成績を評価するのかを発表していますが、本当にまちまちです。
また上位校を中心に、学校成績を出願への必要条件として挙げている高校もいくらかあります。
たとえば、以下のような学校&内容です。
例1)関学B(自己推薦)方式
・中学第3学年2学期末の3年次総合成績において、9教科5段階評定の合計が36
以上の者・生徒会活動やボランティア活動等、学校や地域で諸活動をおこない、学業との両立
に積極的に取り組んだ者。・文化・芸術・スポーツなど自らの興味の対象を持ち、それに打ち込み、学業との両
立に積極的に取り組んだ者。例2)報徳学園
・生徒会長:15点、3年間皆勤:15点、英検・漢検準2級:15点・部活のキャプテン:+10点、副キャプテン+5点、3年間部活を続けた+5点
・5教科の内申点20点以上あれば入試得点に加算
例3)関大一高・専願A(中学校成績重視型)
中学校からの提出書類による国語、社会、数学、理科、英語の評定(250点に換算)と音楽、美術、保健体育、技術・家庭の評定(100点に換算)と筆記試験(100点に換算)の合計450点に、活動実績の内容に応じた評価点
例4)甲南高校(推薦入試(1月実施)では以下①~③いずれかを満たす必要)
①中学校時代に生徒会活動、クラブ活動、その他の活動で特に高い成果をあげたと出身中学校長が認めた者※その成果を証明する賞状・新聞等のコピーが必要
②中学校3年生の主要5教科の5段階評定平均が3.8以上(10段階評定では6.4以上)
③英検準2級以上を取得している者こういったところもあります。
が、基本的には私立入試は“当日一発勝負”だとご理解下さい。
(4)まとめ
どちらかというとイメージが先行する「内申点」という言葉でも、状況が異なれば数値化の方法も異なります。(都道府県がごとに計算方法が異なります)
公立高校の一般入試では「部活を3年間続けた」「生徒会活動を頑張った」「英検で上の級に受かった」というのは数値化されることはありません。
だからといって、“頑張っても意味がない”などという非常に冷めた意見に対しては普通、誰も同意しないと思います。
2020年に向け今、教育界は恐ろしい勢いで変わろうとしています。偏差値一本だけで見ていく入試は確実に変わりつつあります。
コミュニケーション能力を見たり、何かをやり遂げる力や情報を活用する力を測ったり。
特に何かひとつの分野でよいので、やりきったという経験が評価されていく方向性は今、確実にあります。
あと、英検に関して言うと、英検等のいわゆる「外部検定」を大学入試に活用する大学が急増し、もはや一般的なことにもなっています。たとえば、広島大学では英検準1級を持っていれば、センター試験を満点扱いとしています。
英検3~4級ではそういった優遇は受けられませんが、3級を持っていないと、準2や2級には挑戦しようという気が沸いてきません。公立の一般入試には組み入れられていなくても、今取っている級がいずれ繋がってくる時がきますのでここは長い目で見てチャレンジをしてもらうのが良いと思います。
あと、雲雀、履正社、武庫女、百合学園などでも英検合格級によって、加算される仕組みなどがあります。
たとえば
・雲雀丘学園:2級:当日90点扱いもしくは当日点を比較し高い方を採用 準2級:当日80点扱いもしくは当日点を比較し高い方を採用
・履正社:(1)2級は100点、準2級は90点、3級は80点とし英語の試験と比べて高い方を採用、(2)4級以上点数加算
・百合学園:2級は30点、準2級は20点、3級は10点
・武庫川女子:準2級は10点加算、2級以上は20点加算
などです。
それはいわゆる“内申点”というかは微妙ですが、これまでの日常的な頑張りが点数化されることは間違いありません。
伊丹の高校受験情報
- 2017.02.13今年の動向・人気をおさらい(伊丹とその近隣校)
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さて、受験生はこの金曜(面接等は土曜)で私立受験を終えました。
早いところは今日ぐらいから判明してくることでしょう。
ドキドキしつつ、知らせを待ちたいと思います。
さて、残すは公立の推薦・特色選抜のみとなりました。
公立の一般入試での今年の動向・人気をおさらいしておきたいと思います。
元にするデータは11月の希望校調査です。2学区(学区外も一部入れています)は現状、以下のようになっています。去年の同時期との比較も入れつつ、見ていきたいと思います。(表自体は岩田が作成しています。)
※「昨年比」の部分が大きくマイナスになっている場合は、倍率は下がるであろうと見ていただいて、おおむね間違いありません。
~見て取れる点を以下、ざっとまとめていきます~
◆9月→11月の調査では、公立を諦める子達が多くいるため、減るところが多いが□囲みの部分は増えている。(他から乗り換えた層によって増えているのだろう)
◆意外と県立伊丹・伊丹西は落ち着いた(北高は予想通りの落ち着き)が、県高であれば稲園層の受け皿に、西高であれば県高・市高の受け皿になるので、安心はできない。が、第1希望に関して、両校は去年のような高倍率になることはないだろう。
◆川西明峰・宝塚東は“第1志望として”は定員割れは必至。もちろん学力にもよるが第1志望にしていれば、合格率は高められる。
◆市立伊丹は相変わらず、高倍率だろう。2年前の「1.35」程度か少しそれを超えるかも知れない。
◆武庫荘総合・双星(普通科)の倍率が厳しめなのは変わらず。武庫荘総合や双星 (普通科)は最終、1.5倍近くの極めて倍率になることも予想される。回避できることなら、宝塚東や川西明峰とするのも手である。
◆去年は伊丹が“受難”の年。高倍率校が頻出。今回は尼崎(稲園・武庫総・双星など)が受難と言えるのではないか。
ああだ、こうだと言っても、もうやるしかないんですけどね!
さあ、今週水曜が推薦・特色選抜です。塾でも最後の追い込みです。
伊丹の高校受験情報
- 2017.01.17兵庫県公立高校入試における「志願変更制度」はこう使え!
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本日行った「高校受験ミニセミナー」第5回の内容の概説です。
高校受験ミニセミナー
さて、兵庫県の公立高校の入試では出願後の「志願変更」というのが「1回」に限り認められています。
ただ、この制度を使う受験生が少なく、実体としてどうなっているのか知らない人は多いです。
今回はここにクローズアップし、近隣の学校に即して、どの様な使い方があるのか、
使っている人がどれぐらいいるかなど、紹介してみたいと思います。
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まずは、志願変更制度の確認です。
◆出願(2/22~2/24の12:00)後、1回のみ変更が可能である。
(変更受付期間:2月28日(火)~3月2日(木)の12:00)◆志願変更が可能なケース4例
A:複数志願選抜を実施しない学校 →複数志願選抜を実施しない学校
B:複数志願選抜を実施する学校 →複数志願選抜を実施する学校
(第2志望のみをチェンジする)
C:複数志願選抜を実施する学校 →複数志願選抜を実施しない学校
D:複数志願選抜を実施しない学校 →複数志願選抜を実施する学校◆志願変更ができないケース
複数志願選抜を実施しない学校 → 複数志願選抜を実施しない学校
例)第1希望を稲園→県高----------------------------------------
といった具合です。
志願変更をする、ということになれば、もちろん中学校を通さないとダメです。
こういうことがあると学校の先生は手間になりますので、あまり喜ばれない(?)事は確かです。
可能性があるのであれば、事前に先生に伝えておいた方がよいでしょうね。
志願選抜できるパターンとしては近隣高で例を挙げると、以下のようになります。
(例)
A:尼崎双星の商業学科→市立伊丹の商業科
B:第2希望を宝塚東→第2希望を川西明峰
C:第1希望を伊丹西、第2希望を川西明峰→尼崎工業(1校のみ)
D:尼崎双星の電気情報科→武庫荘総合
疑問なのは、「この制度を使う人って、どれぐらいいるの?」ということです。では見てみましょう。
▼以下が、昨年の第2学区で志願変更があった数です。(「第1希望」として)
※すみません、必要であれば画像はアップしてご覧下さい。
【表から】(第1志望における志願変更)
- ・志願変更者は全出願者7973人中、40人。割合にして「0.5%」。非常に少数であると言える。
・普通科・総合学科においては大きな動きは見られなかった
・公立中上位高出願者は機械科などに進むケースは非常にレアで、「変更先」があまりない(例としては1.50倍にもふくれあがった西宮東は変更ゼロ)
・倍率が高くなった工業科からの離脱も一定数いる?(去年の尼工からは実質、「6」の離脱があった)
▼そして以下が「第2希望」の志願変更数です。
【表から】(第1志望における志願変更)
- ・第2志望の志願変更者は全出願者6538人中、107人。割合にして「1.5%」。これも非常に少数であると言えるが、第1志望よりも変更する割合は高い。
・去年高倍率(1.32)となった県高では「-5」など、第1希望に比べると動きはある。
・伊丹西高も倍率が1.27となり「-3」に繋がった。
・その年の倍率を考え、下げる層が一定数いる。
まとめ&打てる手段
やはり、時間をかけて決めた「第1志望」です。
それほど多く動くわけではありません。比較的動きのある第2希望もそういう傾向は見て取れます。
(1)商業どうしでの変更(市立伊丹高と尼崎双星で)→これは良くある話です。市立伊丹が多くて,尼崎双星がそうでなければ乗り換え、というパターンです。
(2)商業(工業)から普通科(川西明峰・宝塚東など)への変更 (“とりあえず公立”ならば)
→近年、近隣校での商業や工業の倍率が高くなっています。そこで高倍率・高カットラインになり勝算が薄ければ、比較的平易な公立に回るという手段です。
今年であれば、11月の志望高調査を考えると、川西明峰・宝塚東が移り先として使えそうです。
(3)普通科から倍率の低くなった工業科や商業に変更→ただ、今年の志望高調査の経過を見ているとそういう学校・学科はなさそうです。(敢えて言うなら尼崎工業の電子科?ぐらいです)
(4)安全策としての第2希望の調整(尼崎西→川西明峰/尼崎西→宝塚東)→今年の尼崎西は11月の希望数が298人。これは昨年の同時期の「+56人」です。昨年倍率が1.29と比較的高かったことを考えると、今年アマニシを第2希望として機能しにくくなることが予想されます。
もちろん出願状況を見てからですが、地理的に許されるなら、明峰・宝塚東などにしておくのが無難です。
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